ケストナー作品+エーミールと三人のふたご

これ読むまでデンマークノルウェーの場所間違って憶えてました(馬鹿)。つかエーミールと探偵たちが純粋にエーミールたちと一緒に冒険したような気分になってお話自体にのめり込めるようなのに比べてその何年か後の設定のこれは多少啓蒙的というか客観的に考えさせられるようなくだりが多いです。特にお母さんの再婚についてとか、こんなん小学生とかに読ませていいんかっちゅうくらい生々しい気がする。でも語り口がソフトなのでおとなの世界って成る程こうなってんねんなーて受け止めやすいかも知れない。実はこの物語ですごい好きな部分があるんですが、お婆さんがエーミールが自分の気持を押し殺してお母さんの再婚を認める意志を固めた時に言う「一度犠牲になると決めたらいつも明るい笑顔で居なければならない 犠牲の子羊のような態度を取っては決してならない」ていう感じの言葉です。なんていうか、凄い共感を覚えます。というかわたしにはできないかな…この年で理解できてそれを実践するエーミールもすげえやと思うんだけど。なんかこう考えさせられるのですよ。
関係ないけどこの作品訳したのが旧いのを読んでるんだけど人を呼び止める時にいちいち「待ちたまえ!」とかいう小学生は嫌だと思った。